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Fig.-3 Purpose and Requests of Visit to Coast

と同時に、海辺の施設が未整備である状況が例える。一方、高齢者と身体障害者の将来活動要望を比較すると、身体障害者の活動要望が高齢者よりも上回っており、特に海の家を訪れたいとの希望が顕著となっている。さらに、両者とも全体的に海辺の施設が整備されたら訪れたいとの希望が現状よりも高くなっている。このことからも海岸施設のバリアフリー化を早急に整備すべきであると考える。
3)海岸施設の満足度評価
現在の海岸施設の満足度評価と改善への欲求度をFig.-4に示す。これらの結果を見ると総ての施設で不満度が高い。特にトイレに対する不満度及び改善欲求が高く、早急な整備が期待されている。これらの結果を総括すると、人間としての基本的生理欲求の対処施設に対する不満が第1であり、それらの施設の早急な改善及び整備が求められている。

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Fig.-4 Satisfied and Re-development of Service Facility of Coastal Area

4. バリアフリーを考慮した平塚海岸保全施設
平塚海岸は相模湾の湾奥中央に位置し、東側の相模川河口と西側の金目川河口に挟まれた約3?の美しい砂浜海岸である。古くから市民に親しまれにぎわいを見せているが、海岸へ供給される土砂の減少等により長期的侵食傾向が現れている。このため、平成4年度より波浪、海岸地形等についての調査に基づいて、侵食対策としてヘッドランドと人工リーフの組み合わせによる海岸保全施設を計画した。ヘッドランドの計画は過去にイメージプランの中で位置付けられており、この計画も参考として海岸保全施設計画を進めることとした。ヘッドランドは海岸保全施設の要となる沿岸漂砂と岸沖漂砂の両方を制御する構造物であり、茅ヶ崎海岸では同様なヘッドランドが平成3年3月に完成し、効果が現れている。これらを背景として平成6年度に神奈川県湘南なぎさ事務所が中心となって、平塚海岸保全施設技術検討委員会(委員長近藤健雄及び神奈川県、平塚市)を設け当該地における海岸保全施設であるヘッドランドと人工リーフを計画した。
本計画の特徴としては『人と環境に優しい」というコンセプトの下に、高齢者や障害者が安全に自由に海

 

 

 

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